今回は「動脈硬化の予防方法」について解説いたします。
ただ、動脈硬化は中高年になってから起こるものだと考えている人が多いのですが、実は、ゼロ歳の時点ですでに主な動脈に「硬化」の初期病変がみられ、10歳前後から急に進み、30歳くらいには既に完成された「動脈硬化」が現れるようになります。
ですから、これから説明する予防方法は「動脈硬化の進行を抑制する方法」と考えた方が良いのです。
また、予防ということは動脈硬化になる原因である危険因子に目を向ければ、おのずとその予防方法は明らかになってきます。
肥満の解消

肥満には大きく
の2種類があります。
この2つで動脈硬化と深く関連するのは1の「内臓脂肪型肥満」で、コレステロールや中性脂肪が多く、肥満が進むと善玉コレステロールが減って悪玉コレステロールが増えるからです。
内臓脂肪型肥満の予防としては、まず現状を知ることからスタートです。
標準体重と適正エネルギー量
標準体重はBMI(体格指数:Body Math Index)が「22」であることから計算できます。
例えば、身長が165cmであれば、1.65mですから、
1.65×1.65×22=59.895となり、身長が165cmの標準体重は、ほぼ60kgとなります。
このように標準体重が分かると、その人の「適正エネルギー量」が計算できます。
運動強度 | 必要エネルギー | 解説 |
---|---|---|
軽い | 25kcal | 主婦・事務職など部屋中心の生活 |
普通 | 30kcal | 特に重労働をしていない人 |
重い | 40kcal | 重労働をしている人 |
前記の身長165cmで標準体重60kgの営業職の男性であれば、運動強度は「普通」と考えられますから、適正エネルギー量は「1,800kcal」となります。
身長165cmで運動強度は普通で体重が70kg近くあるような人は、日頃の摂取カロリーが多めだと推測できます。
動脈硬化の予防としてはダイエットで、運動ももちろんおすすめですが、まず一番手軽にできることとして1日1,800kcal以下にするための食事管理ですね。
以上、動脈硬化の予防[肥満の解消]についてでした。