痰が引き起こす様々な症状

前回の痰って何?では痰についての大体を書きました。

痰は広範囲に影響を与えるので症状が多岐にわたるとの事でした。

今回は痰の弁証で使う一部を紹介していきます。

分泌された痰を観察してみよう。(有形の痰の確認)

問診で口鼻からネバっとした液体が良く出ると言われた場合、身体に痰が溜まっていると分かります。

その痰について確認することで、邪気の種類・病位を探ります。

 

痰が黄色くて粘度が高い…熱痰。多くは熱邪が肺を犯して津液が煮詰まって形成。

 

痰に明るい血が混じる…血痰。痰の中に鮮紅色の血が混じる。熱により肺の絡脈が損傷して出血しています。生臭い膿血痰の場合は肺癰と言う疾患が考えられます。

 

薄く白い痰が咳ででる…寒痰。外寒が肺の宣降作用を狂わせ、津液が寒邪により凝集される・もしくは陽虚でも起こります。

 

無色・スベスベ・多量で吐き出しやすい痰…湿痰。脾胃の弱りにより運化失調して生まれる事が多いです。

 

少なくてネバネバした痰…燥痰。燥邪が肺の津液を乾かして生成もしくはもともと肺陰虚。

 

水っぽくて泡が多く混じる痰…風痰。肝風兼ねる痰です。てんかん発作時などに多く見られます。

見えない痰(無形の痰の確認)

先程は痰を目視して確認できたため有形の痰と言われるものを分類しました。

しかし、痰は全て見える訳ではありません。

痰症状なのですが、その痰を直接目視出来ないので無形の痰と言われます。

基本的に問診で症状を確認して、痰が身体のどの部分にあるか探っていきます。

 

肺にある場合…主に痰を吐き出す症状が現れるので、肺に痰がある場合は有形の痰症状が起こります。

また、痰と共に咳症状が現れる喘息などは肺にある痰が問題の事も多々あります。

 

心にある場合…動悸・意識障害・発狂・一人でブツブツ喋る・痴呆など

 

脾にある場合…胃酸過多・吐き気・胸やけ・嘔吐など

 

肝にある場合…脇腹が張って痛い・目が霞む・震え・四肢のしびれ・口や眼がゆがむなど

 

腎にある場合…腰が冷えて重い・脊椎の一点が冷えて痛い・クマが出来る・無精子症・子宮が冷えるなど

 

経絡にある場合…四肢の硬直・皮膚の痺れ・関節腫れて痛み、動かしにくいなど

 

筋骨にある場合…関節の変形

 

この様に痰は様々な症状を起こす為、「百病に変化する」ものとされます。

痰は多くの変化を起こすのですが、有形の痰と違い目視出来ないため、いかに痰が多くの症状を引き起こすかを知っておく必要があり、知っておく事で見える痰の症状以外にも対応できます。

治療の際はその起きている部位・痰の性質によって薬を使い分けます。

 

痰は性質が粘調で留まりやすい性質を持つため、病気も長患いしやすいです。

自身でも十数年間、てんかんで悩んでいましたが、西洋医学の治療で治らなかったので中医学の治療のみに切り替えると治りました。

東洋医学・西洋医学とそれぞれ得意分野がありますので、病因に通ってもいつまでも治らない疾患にお悩みの方は中医学での治療を考えてみて良いかと思います。

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