今回は食べすぎている人の身体はどんな反応を起こすのか紹介していきます。
中医学で考えると、まず飲食物は胃に向かいます。
胃にも色々働きはありますが、まずは①受納の働きを行います。
これを胃主受納水穀と言います。
受納されたものは続いて②腐熟され、ドロドロになります。
受納され、腐熟されたものは胃の力で小腸へ降ろされます。
これは③胃主降濁と言います。
これが中医学での胃の正常な機能です。
①受納②腐熟③降濁 ですね。
それでは、食べすぎるとどうなるか見ていきましょう。
食べ過ぎの証
これは傷食証と言います。
この症状の核心は飲食物が胃に停滞してしまう事にあります。
CMで『美味しいものは脂肪と糖で出来ている」とありましたが、現代人の食事はそう言ったもので溢れています。
中医学では、脂っぽいものは熱を生み、甘いものは中(胃)を塞ぐとされます。
更に運動不足も胃へ負担が益す行為ですが、時間的制約の多い現代人はそういった意味では体調管理のハードルが高いです。
では傷食証になっている人に現れる身体の反応を見ていきましょう。
まず、舌の表面をチェックしてみて下さい。
①白く分厚い苔がついている事が非常に多いです。
舌苔は胃気によって穀気(お腹の中に溜まった飲食物)が蒸気と化し、その蒸気を舌面が受けて冷やされたためできるものです。
食べすぎると胃に内容物が多くなるので、分厚い舌が出来ますが、それは胃に内容物が多すぎる事で増えている事もあります。
また、実際胃を触ってみると②痛みを感じる・触られる事を嫌がるなどが起こります。
内容物があるので当たり前の反応ですね。
③食後に嘔吐する事もあります。
また、胃は大腸と深い関係があるので、④大便にも影響があり、便秘になる事もあれば、便臭の強い軟便になる事もあります。
便秘だから下剤を飲んでいるけど、実は胃腸に問題があるなんて事は凄く良くある事ですね。
こういった状態が続けば他の症状に発展していきます。
胃が弱すぎて中々消化できない人・単純に食べ過ぎな人など色んな方がいらっしゃいますが、お腹がいっぱいになるまでは食べ過ぎです。
お腹とは相談しながら食べる様にしましょう。
漢方薬で溜まりにくい胃を作る事も可能です。