2年ほど前、2012年のお話です。

土曜日の夕方ごろ、
という時に、若いサラリーマン風の男性が来店されました。当店に若い男性が来店されるのは珍しく、営業の方かなと思いました。
お話を聞いてみると、
ということで来店されたようです。
詳しく聞いてみると、ご主人は奥様が婦人科の治療を受けているとをあまり良く思っていないらしく、情報誌やネットで色々調べて西洋医学よりも東洋医学のほうが良いと考えられたようでした。
また逆に、奥様は漢方薬や健康食品には関心がなく、今回ご主人が漢方相談薬局の当店に相談に来られることは奥様には伝えていないとのことでした。
そんな考え方の違いから口論になることもあるらしく、
という一方的なお話でした。
私としては、奥様の飲む意思もわからず、おまけに奥様の詳しい症状もわからないことには何をおすすめして良いかもわかりませんから、一度はお断りしたのです。
ところが、ご主人の熱意は強く、
と食い下がられるのです。
「頭痛には=バファリン」などとありますが、「不妊症には=これ!」という漢方薬や健康食品はありません。
その方の症状を詳しく聞いて、一番その方に合う処方をご紹介するのが一般的です。
しかし、ご主人は結構奥様のことを把握されており、
と具体的に奥様の状況を説明していただきました。
そうであればと思案した結果、「当帰養血精」をおすすめしてみました。
当帰養血精は液体なのでお口に合うかどうかなど心配でしたが、当帰養血精なら「のぼせ」などがきつくない限り女性ならほとんどの方が対象者といってもいいぐらいですので、とりあえず1本お買い上げいただきました。
さぁ、家に帰られてどうお話されるのか、また奥様はお飲みになられるのか、その後どうなったのかなぁと少々心配で頭から離れませんでした。
2週間くらいして、どうしても気になって、ご主人の携帯に電話してみました。
やはり、当帰養血精をお持ち帰りになった当日は、
と口論になり、
とテーブルの上に置いたままだっとのこと。
しかし、4~5日ぐらい過ぎたときから蓋が開いた形跡があり、日ごとに少しずつ減ってきていたそうですが、ご主人の方からはあえて何も言わずにいたそうです。
そして、約10日が過ぎたころ、
という言葉があったそうです。
ご主人もホッとされたとのことでしたが、私もホッとしました。
その後は、3ヶ月に1度ご主人が来店され3本セットをお持ち帰りになられました。
奥様は、冷えも和らぎ生理痛もなくなったそうです。
そして、当帰養血精を飲み始めて3ヶ月ほと経ったころ、婦人科の治療をやめられたそうです。
これは、不妊症について東洋医学と西洋医学的な考えをおふたりで勉強をして出された決断とのことでした。

それから約8ヶ月過ぎたころでした。
「おかげさまで、妊娠しました!」と嬉しいご報告を受けることとなり、今年の1月に無事女の子を出産されました。
今回はたまたま当帰養血精が上手く作用した事例ですが、その方の状況によってはまた違うものが必要な場合もあります。
不妊症でお悩みの方は、ぜひ一度くるみ薬局にご相談ください。