やはり、日本は高齢化が進んでいるのでしょう、更年期に関わるご相談は年々増えているように感じています。
更年期とは、西洋医学では急激なホルモン分泌変化が原因といわれています。
また、更年期に関しては漢方もほぼ同様の考え方で、精(精ホルモン)の急激な変化から老化が始まり、それに伴い生理血の急激な減少や生理周期が不安定になったり精神の乱れが現れやすくなったりします。
漢方では、この状態を精神不足から血の生成が弱くなり、肝が血を蔵する力が弱くなった結果だと考えます。
そして、肝血虚とともに肝気の力も弱くなり、肝気がのびのびとスムーズに流れることが難しくなって、精神の不安定や生理周期の乱れや生理血の減少などが起こりやすくなるこの時期が更年期で、これらの不定愁訴症候群が更年期障害です。
このような更年期障害によく用いられる漢方薬のひとつに「療方調律(りょうほうちょうりつ)」があります。
療方調血は、漢方の古典といわれる中国の医書「金匱要略(きんきようりゃく)」の婦人妊娠病編に収載されている漢方で、別名は「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」です。
療方調律は、血虚を補い肝の疏泄失調を改善し興奮を鎮静する生薬で構成されており、更年期障害に効果があります。
また、気血の巡りが特に弱い方や貧血がある方は「当帰養血精(とうきようけっせい)」を併用するとよいでしょう。
更年期障害の症状や程度は人それぞれによって様々です。
ぜひ、一度くるみ薬局にご相談ください。